プレスリリース 2014年5月26日

Pink is back! ドイツ、フランクフルトで6日間、日本体験を
第14回 ニッポン・コネクション映画祭開幕
2014年5月27日〜6月1日, 於 フランクフルト

第14回日本映画祭「ニッポン・コネクション」が、5月27日(火)に開幕します。開催期間の6日間、ドイツ全土やヨーロッパから多くの映画・日本ファンが、フランクフルトへ集合します。フェスティバル会場は今年2度目となる、アーティストハウス・ムゾーン塔(Künstlerhaus Mousonturm)とナクソスホール(Naxoshalle)です。心揺さぶるドラマの数々、愉快なコメディー、印象的なドキュメンタリーなど、日本国外最大級の本日本映画祭では、長短100を超える映画作品が上映されます。70名以上の映画人やアーティストが、自身の作品を紹介します。また、52もの様々な日本体験カルチャー・プログラムが用意され、お子様から大人まで存分に楽しめます。

映画祭は5月27日(火)19時30分、ムゾーン塔にて監督藤田容介によるコメディー映画『福福荘の福ちゃん』をもって開幕します。主人公は、普段振る舞っているのとは裏腹にどこか孤独を感じている、ぽっちゃり型の心暖かい独身青年、福ちゃんです。ある日かつての女子同窓生が、少年時代のある底意地の悪い悪ふざけを謝罪すべく、福ちゃんの前に現われます。この、ドイツ=イギリス=イタリア=台湾=日本共同制作の映画では、ユーモアに溢れつつも、孤独、不安、幸福、赦免について語られます。上映に当っては、監督やプロデューサーによる舞台挨拶も予定されています。その後、20時30分にはジャンル・フィルムファンにはたまらない、カルト監督三池崇による『悪の教典』が上映されます。この映画では、ある教師が真の顔を発揮するストーリーになっています。

革新的でインディペンデントな作品を多く集めた「ニッポン・ビジョン」部門は、5月27日(火)20時、ナクソスホールで上映される松林要樹監督のドキュメンタリー映画『祭の馬』で始まります。福島第一原発より20km圏内に位置する南相馬市では毎年、相馬野馬追という馬を祭る伝統があります。他方で、日本で馬肉は珍味でもあります。作品では、放射線を浴びた馬たちの運命に繊細でアイロニーを込めたまなざしが向けられます。続いて、22時15分にもう1本ドキュメンタリーが上映されます。纐纈あや監督による『ある精肉店のはなし』では、時には衝撃的な映像も含めて、ある日本の精肉店の日常を描き出します。

映画祭のオープニングは恒例のオープニングラウンジの癒し空間も欠かせません。DJ Mysteryは5月27日の20時からムゾーン塔カフェで夏のビートをみなさまにお届けします。21時からはスタジオ1にて川渕かおり氏による剣舞のパフォーマンスが行われ、カラオケもあります。うどん、お寿司、大人気のフローズンビールもご用意しております。

映画祭2日目は5月28日(水)14時30分から上映される大根仁監督の『恋の渦』でスタートです。監督初のインディーズ映画で日本の20代半ばの錯綜した恋愛関係を描き出します。17時30分には矢口史靖監督による、洗濯機を作る電気会社員3人がロボットエンジニアになるコメディー、『ロボジー』を上映します。最終的には珍コスチュームに身を包んだおじいちゃんがロボット見本市に参加することに。従来エンターテインメント映画で著名な堤幸彦監督は、震災の被害を大きく受けた町をドキュメンタリー映画『Kesennuma,Voices. 3 東日本大震災復興特別企画〜2013 堤幸彦の記録〜』で描きます。本映画祭で行われる日本国外プレミア上映には、監督と映画作成チームによる舞台挨拶も予定されています(20時)。

5月28日15時には「ニッポン・カルチャー」部門が、フランクフルト大学日本学科による、辺見庸についての講演へとご招待します。作家およびジャーナリストである辺見庸氏は、メディア批判的な反徒として、沈黙の政治と戦いつづけています。この後は、日本のファッションがテーマになっており、18時に着物ワークショップで、自分で着物を試着することもできます。19時にはギャラリー・オイレンガッセで、写真家・ジャーナリストのナターシャ・フラウムバウム(Natascha Pflaumbaum)による東京の道行く人々をテーマにした写真展「Tokyo 24-70mm」が始まります。そして、トラッシュ・フィルムの愛好家に大人気の「ニッポン・ホームシネマ」プログラムが20時から用意されています。今年は「ドイツ最優秀監督」(タイタニック紙)であるヴェンツェル・シュトーヒとハイコ・ハネルが日本映画史のハイライト作品をみながらライブで語ります。映画のタイトルはいつものように、当日の上映まで極秘です。

日本映画祭「ニッポン・コネクション」は、ペーター・フェルドマン(Peter Feldmann)フランクフルト市長、坂本秀之氏フランクフルト日本総領事の後援のもと開催され、、公益法人ニッポン・コネクションの70人のボランティアスタッフによって運営されています。今年も約16000人の来場が見込まれています。